先週の金曜日に、弊社クライアントの事業発展計画発展会(新社長就任式典兼ねる)に
出席をさせていただきました。
事業発展計画発表会と、発展という2文字が、新社長のこれからの決意を表して
いるように思いました。
このような事業発展計画発表会に、お付き合いをさせていただいてたった2ヶ月の
弊社をお招きいただき、本当に光栄であると同時に感謝いたします。
一緒になって当社の事業の発展に尽力させていただきたいと、心から思う次第です。
さて、当社の事業発展計画発表会終了の後、基調講演として㈱佐藤満国際経営農業研究所
社長の佐藤満氏の講演がありました。
説得力のあるお話しぶりで、感じるところがありましたので、一部そのポイントのみご紹介します。
佐藤氏は、なんと㈱日本ゼネラルモーターズの社長を経験された方です。
実は、氏自身がGMに引き抜かれた当初から、GMは顧客のことを考えた戦略はとって
いなかったそうで、それが嫌になり退職をされています。
(本当のところはもちろん知る由もありませんが)
佐藤氏いわく、GMが潰れた理由は、「顧客に買ってもらえなくなった」、
事業の目的である「お客を増やすことができなかった」だけと、簡単に言い切っておられました。
まさに、企業は環境適応業、お客様志向の会社が生き残る。
また、企業の業績格差は、戦略格差(経営者格差)であり、
潰れる会社は、社長も従業員も、他人責任論者が多いということも力説されていま
した。
私がドッキとしたのは、環境・他人責任論です。
人は、本当の原因は自分にあるのに、うまくいかないことを、
環境や他人のせいにしてしまいがちです。
私もよくよく考えてみると、環境・他人責任論者になってしまうことがあるなという
ことです。
原因自分論でことを進めないと、経営者=会社は、すぐにだめになってしまいますね。
どんな環境であっても、前向きに適応し、できれば改善をしていく。
これが大事だと思います。
「こんなはずじゃなかった」「あれがないこれがない」「俺にはあわない」といって
辞めていく方は、また同じことをくりかえすんでしょうね。
それでは、ブログ第49号は、「ファシリテーション」についてです。
●「ファシリテーション」
定義) 会議やミーティングの場においてメンバーの意見や自発性を引き出し、短期間に成果や結論を導き出す。
●行動例でチェック)
1.ホワイトボード等を使い、議論の論点を明らかにするグループ化や体系化をしている。
2.アイスブレイクを用いてメンバーが発言しやすい場を作り、意見を活発に出させている。
3.成果がメンバーにイメージできるよう、具体的な数字や図、グラフ等で示している。
4.メンバーの歩調をあわせるために「目標達成へのプロセス」や「各自の役割」をあらかじめ具体的に示している。
社長や上級幹部が、部下に対して「目標達成へのプロセス」や「各自の役割」を、
あらかじめ具体的に示すのは、中小企業にとってとても大事だと考えます。
ただ、往々にして、中小企業の社長や上級幹部は、忙しく動き回っており、
指示も漠として抽象的になりがちです。
このような状態をつくると何が起こるか?!
私の経験では、次のようなことがよくおこります。
従業員側:
○なにを、どの程度、いつまでにしていいのか分からず、ストレスが溜まる。
○やりすごせば、社長もわすれるから、ほかっておく。→社長がなめられてしまう。
○社長や上司への信頼感がもてなくなる。
社長:
○従業員が給料以上に働いてくれない。成果をあげてくれないと愚痴が多くなる。
→環境・他人責任論
○事業が具体的に進んでいかないので、会社が停滞してしまう。
これらは、本当によく多くの中小企業で見かけることです。
指示を具体的にださない社長は、「その時点で経営に関心が薄い」
「自分に自信がない=戦略がない」「従業員に遠慮しすぎ」といったことがあるように思います。
とにかく社長(または上級幹部)は、従業員に遠慮せず、具体的に指示を出すべきです。
まちがったら、これも遠慮なく修正すればよいと考えます。
大まかな指示でOkなのは、将来の幹部候補や2:6:2の上位20%に入る人です。
ただこの大まかな指示は、考える裁量や創造性を与える趣旨のものでないといけません。
いい加減に社長が指示をだすのとは、大違いですので、ご注意を。
ファシリテーションから、経営者の指示の仕方に、話が飛んでしまいましたが
お許しください。
とにかく社長(上級幹部)には、具体的に示すファシリテーション力が必要です。
次回は、「エンパワーメント」についてです。