弊社取引先の社長のお誘いで、名古屋中区錦3丁目(錦三)にある
某クラブへ連れて行ってもらいました。
社長によると、そこは名古屋財界の方々(名の知れた会社の社長・役員)が
集まるクラブということでした。
そのような所へ行ったことがない私は、少しワクワク胸躍らせていました。
当然、お相手いただける女性もさぞかし・・・・・と期待していました。
実際に入店してみると、私の想像とは全く違う世界でした。
なんと普通過ぎるくらい普通でしたが、他と違うのはかなりあっけらかんとして、
笑い声が絶えないところです。
本当にここに、名古屋の財界のお偉いさんがいるの?と疑いましたが、
周りをよく見回すと、確かに品格のありそうな紳士が多くいるではありませんか。
ママさんが、今度そのクラブ主催で行なうゴルフコンペの話をしていたので、
参加メンバー表をそっとのぞかせてもらいましたが、確かにそうそうたるメンバーでしたね。
店を出た後、社長に面白い店ですねと尋ねると、
「色気がなくて、明るくにぎやかで、気を使わないところにお偉いさんは集まるんですよ」
と言われました。
なるほど、世の中そんなものなんですね。
それでは、持ち味カード第41号は、「分析力」についてです。
●「分析力」
定義) ひとつの事柄を複数の要素に分類し、その構成や特徴を明らかにする。
●行動例でチェック)
1.まずは重要なものとそうでないものに分類している。
2.現場に出向き、複数の視点から問題や課題、共通点について聞き出している。
3.自分の思い込みを入れず、事実をありのままに捉えている。
4.成功や失敗について人、物、金、情報に分解し、要因や原因を整理している。
研究者や技術者でない限り、普通の人は物事を分析する機会は少ないですね。
ただ、物事を分析するとしたら、絶対に気をつけたいのが「自分の思い込み」だと思います。
自分の思い込みを分析に入れてしまうと、客観的に物事を整理することができなくなります。
どうしても、自分にとって心地よい事実や都合のよい事実を、優先して整理してしまいます。
費用がかかりますが、分析の目的を伝えた上で、できれば利害関係のない第3者に、
分析を依頼することが一番よいのかもしれません。
ただそうは言っても、日常的なことまで全て外部に依頼することはできませんから、
周りの人からアドバイスをもらって、分析の切り口や整理基準を設定することが
有効ですね。
話はかなりずれますが、「自分の思い込み」や「こだわり」って、本当に怖い気がします。
特に悪い方に思い込んでいると、自分も変わらず停滞してしまいすし、
周りの雰囲気も暗くしてしまいますね。
でも、「自分の思い込み」って、他人は全然関心がなかったりするんです。
だから、本当は全く気にする必要はありません。
そのような人に対しては、「周りは気にしていないよ」ということを、
誰かが知らせてあげる必要があります。
「こだわり」ですが、相手(顧客や仲間)に押し付けてはいけません。
商売をしている場合は、客を失うことにもなるでしょう。
その「こだわり」が、会社みんなにとっての総意(こだわり)であれば、問題はありませんが。
戦国武将の上杉謙信は、若いころ自分のこだわりのために、多くの部下に犠牲(討死)を
しいてしまったそうです。家臣は謙信のもとを離れていき、相手方に寝返る者も出ました。
謙信はある時、自分の「こだわり」は、皆を幸せにする「こだわり」では、
ないと気づいたそうです。
自分のこだわりを捨てて、全体にとってよいことは何かを考え実行したところ、
謙信に信頼を寄せる家臣が増え、尊敬される武将になったそうです。
その結果、謙信は越後の大名家として、大いに栄えたそうです。
経営もなんか似ているところがあります。
会社のメンバーと顧客双方にとって、すばらしいこだわり、
これが大切です。
次回は、「クレーム・トラブル処理」についてです。