ご存知のように、日本の職場ではパワハラが深刻な問題になっています。パワハラは社員の人格や尊厳を傷つけ、職場環境に負の影響を与え、社員の自信や職場の生産性を損ねてしまいます。本来あってはならないことです。
2020年6月1日(中小企業は2022年4月1日)にパワハラ防止法が施行され、職場のいじめ・嫌がらせの増加傾向に歯止めをかけるための措置が義務化されました。
これまで企業は、パワハラの予防にあまり意識が向いていませんでした。しかし、今後予防が大切であるということを啓蒙していけば、パワハラ予防研修のニーズは計り知れないものとなるでしょう。
予防のポイントは、企業の管理職・職場リーダーが、自己理解と他者理解を深め、部下とよりよい人間関係を築き(関係の質の向上)、心理的安全性のある組織の土壌をつくっていくことにあります。
この度、弊社が開発した「パワハラ予防カード」は、パワハラを予防するためのポイントとそれを学ぶ順序を見える化したものです。
ぜひ、皆さんがパワハラ予防カードを活用した『パワハラ予防士』となり、パワハラ予防研修を実施していただきたいと考えます。奮ってのご参加をお待ちしております。
パワハラ予防カードは、パワハラを未然に防ぎ、人間関係の質を高めるために知っておくべき知識と実践項目を厳選・順序化して55枚のカードにしたものです。
働く人がパワハラを起こさないだけでなく、部下との関係の質を向上させ、心理的安全性が高く働きがいのある職場をつくるのに貢献します。
パワハラ予防カードを活用して、働く人々に対して、パワハラ予防の基礎知識を提供し、人間関係の質を高め、パワハラのない理想の職場づくりの支援ができる人材
【講座概要】
パワハラ予防のメカニズムを知り、自己理解/他者理解を深め、人間関係の質を向上させるためのコミュニケーションスキルを習得します。また、組織に属するメンバーがお互いにどのような行動をすれば良いのか、パワハラ予防の行動指針をつくります。
【目的】
本講座で習得した内容をもとに、企業においてパワハラ予防研修ができるようになること
【パワハラ予防士養成講座 カリキュラム(6時間30分)】
オリエンテーション
1)構成
2)パワハラ予防士とは
3)パワハラ予防研修の目的と目標
4)パワハラ予防カードとは
5)パワハラ予防カードの体系とカード項目一覧
<STEP1> パワハラ予防の基礎知識
1)パワハラとは何か?
・パワハラ自己チェック
・パワハラの定義
・パワハラの6類型
2)パワハラのグレーゾーン
3)自分のイライラ体験を振り返る
4)イライラと怒りのメカニズム
5)パワハラが起こりやすい組織風土とは?
6)ダニエルキムの組織の成功循環モデル、グッドサイクルとバッドサイクル
<STEP2> 自己理解/他者理解
1)なぜ、自己理解が必要なのか?
2)自己理解のためのエニアグラム
3)エニアグラム診断(自宅にて事前チェック)
4)他者との違いを知る
5)認知の癖とは
6)認知の癖と自分へのやさしさ
7)部下への対応
<STEP3> 関係の質向上
1)部下との関係の質を高める
2)自分のコミュニケーションスキルをチェックする
3)「関心を持つ」ためのスキルアップワーク
<STEP4> 行動指針づくり
1)理想の職場について
2)理想の職場の行動指針をつくる
小島 希美(こじま のぞみ)
株式会社シースリーフュージョン 代表取締役
社会保険労務士・産業カウンセラー・健康経営エキスパートアドバイザー
企業向けメンタルヘルス対策の専門会社で、メンタル不調者やハラスメントを発生させない組織づくり、不調者発症時の対応について長年従事し、対応企業は200社以上に及ぶ。その後、対策が進みづらい中小企業のメンタルヘルス、組織づくりを支援したいと独立。会社規模に関係なく、すべての働く人が幸せに生きられる世の中をつくるために日々、組織・人事コンサルティングや研修、社員面談など、企業で具体的な課題解決を行う。
働く人が「どう生きていくのか」を理念に掲げ、心理学の専門家として人の心理に切り込む研修を数多く行う。テーマは、メンタルヘルス全般、ハラスメント対策、コミュニケーション、健康経営、リーダーシップ、働きがいのある組織づくり、社内産業保健スタッフ向け研修など、人の成長と関係性づくりに関わる領域をカバー。
2020年のパワハラ防止法の施行を機に、働く人を支援する社労士や人事担当者、経営者向けにパワハラ対策の講座を開講し、その具体的なノウハウを提供している。