「公共事業費削減による受注高の減少」「民間工事の受注競争激化による収益の低下」という厳しい経営環境にありながら、「高年齢者の雇用対策」や「収益低下と従業員構成の高年齢化に伴う人件費比率の上昇」への対策が遅れている現状を適正なものにするために、人事制度の側面から支援しました。
■顕在化していた人事制度に関わる問題点
◎職能要件の曖昧さと評価者スキルの不足により評価と処遇に十分な納得性・公平性が得られていない
◎雇用延長へ十分な対策が講じられていない
■上記を解決するために講じた施策
1)人事制度改革基本構想およびロードマップ策定
はじめに大まかな枠組みを策定しました。
2)資格等級制度の見直し
資格等級ごとに求められる能力と役割を明確化しました(要件づくり)。
3)人事評価制度の見直し
上記等級要件ともリンクした評価項目への見直しを図りました。
処遇への反映基準を明確にしました。
評価運用プロセスの見直しを図りました。
評価者の評価スキルを上げるための研修企画を組みました。
4)昇進制度の見直し
年功要素を薄め、資格等級との対応を明確にして、能力ある社員の登用ができるよう見直しました。
5)給与制度の再設計
年功から能力重視へシフトした制度を設計しました。
6)退職金制度の再設計
ポイント制退職金制度を設計し、切り替えました。
7)中高齢社員向けキャリア選択支援制度の新設・導入
50代以降定年後も含めたスパンの中で、複数のキャリアプランを制度として準備し、同時に個々の社員が選択したキャリアにふさわしい能力発揮の機会を付与し会社として支援するしくみとその運用方法を設計しました。