民主党が選挙に大勝して数日後、私は某財団法人に講師として出かけました。
私の担当職員(今年の女性新入職員)の方が、なんとなく浮かれない顔をしていたので、
私は、「民主党が政権をとりましたが、何か変化はありますか」と尋ねました。
そうしたら、案の定、その方のお母さんから、民主党が勝った翌日に、
「早く転職活動を始めた方がいいんじゃないか」とメールが来たそうです。
お母さんは、娘さんのことがとても心配なんでしょうね。
冗談か本気で言われたかは、定かではありませんが、
本人さんも少し危機感を感じているようでした。
私はそのメールに対し、「こんなに日本のためになることをしているのだから、
しっかりアピールし、逆に予算の増額要求をしたらいいじゃないですか」と、
自信をもってお返事しました。
そう言いましたら、彼女の顔も少し和んできましたね。
本当に必要なものに、税金が使われ、よい国になることを期待したいと思います。
それでは、ブログ第62号は、「先見性」についてです。
●「先見性」
定義) 環境変化や経済動向を予測し、将来起こり得るであろう、ビジネスチャンスや
危機(リスク)を想定する。
●行動例でチェック)
1.自然環境、エネルギー問題、人口動向、技術革新など、マクロ的経済指標を知識として身につけている。
2.自国や他国の歴史や過去の出来事を教訓に、将来を予測している。
3.10代~20代の若者の志向や動向を捉えている。
4.自分のビジネスと関わりのないことに対しても「なぜ」と疑問を持つと同時に、自分なりの答えを持っている。
「先見性があるねー」と、人が言う場合は、大抵ビジネスチャンスをものにして、
儲けた人に対して言う、褒め言葉ですね。
ちなみに私は、「先見性があるねー」とは、言われたことはありません。
でも、何とか生きていますから、先見性がなくても大丈夫のようです。
先見性の上記定義の中に、危機(リスク)を想定するというのがありますが、
これからの日本においては、まさにこのことを先見性の意味するところとして、
商売やビジネスをしていかなければならないと思います。
特に人口動向は、あらゆる経済活動に影響を及ぼします。
人口が減るということは、需要が減りますから、国内で言えば、
車は売れない、外で食べるのも減る、ゆえに会社の数も減るということです。
また、おまけに地球環境の保護なんていうことが、追い討ちをかけますから、
相当企業の売上や利益は減るものと考えられます。
人口の減少は、ある程度の精度をもって予測できますから、
今から対策をとって、企業構造を変えたり、戦略を考えないと、
企業は生き残ることが難しくなるかもしれません。
大手企業において、最近M&Aが盛んなのは、早目の生き残りのための
準備の表れですね。
中小企業はと申しますと、これも確実に仕事が減ってきますから、
相当な差別化をするか、市場を他に求めるか、規模を拡大するなどのことが、
生き残りの有効な方法となります。
中小企業の社長においても、従業員の幸せを考えれば、
勇気ある決断する時が、突然やって来るかもしれません。
いずれにせよ、事業継続のために、先見性をもって、先手を打つことが
これからは必要ですね。
次回は、「決断力」についてです。