先週は、中小企業経営者の悩みを聞くことが特別に多い1週間でした。
弊社が人事労務のサービス提供をする会社であるということは、
みなさんご存知なのですが、やはり人の悩みに始終されていました。
管理職のパワハラ、管理職が経営者に逆らう、次の世代を担う管理職が育っていない、
管理職の行動が怪しいなどです。
共通しているのは、管理職についての悩みがやはり多いということでした。
私も経営者の深い悩みといいますか、苦悩はとても理解できます。
経営者が人の悩みから、いつか解放されたならば、
どんなに明るく、イキイキとした顔つきになるでしょうか。
きっと、その時は商売も上手くいっていると思います。
私は最近、中小企業の社長が、人のことで悩まないように、
社長が毎日明るく笑顔で、「うちの社員はすばらしい」と、自信をもって話しができるように
ご支援することが、使命のように思えてきました。
よく社長やトップが交代すると、組織は一変するということがよくあります。
ただし、中小企業のオーナー社長は、交代することができない宿命にあります。
このような宿命の中で、組織の変革を起こすことは、非常に至難の業です。
でも私は、いくつかのポイントがあると思っています。
それは、
・ 明確な方針を示す
・ もっと社員を信用して任せる
・ 働く環境を整える
・ 社長の味方(番頭さん)をつくる
ことなどであると思います。
特に社長を味方してくれる番頭さんの存在は、心強いですね。
これからは、社長の強力なご意見番として、外部の番頭さんになれるよう
一緒に考え、行動していきたいと考えております。
それでは、ブログ第54号は、「部下・後輩の育成」についてです。
●「部下・後輩の育成」
定義) キャリア形成の観点からメンバーに気づきを与え、
能力開発、人間性の向上の支援をする
●行動例でチェック)
1.メンバーに自己の強みと弱みを理解させ、客観的評価も伝えている。
2.メンバーの期待役割や求められるスキルなどを伝え、OJTを通じてその開発や育成を
一緒に行なっている
3.メンバーに目標達成のためのプロセスについてアドバイスをしている。
4.各メンバーのキャリア開発に必要な資格取得やセミナー参加を支援している。
部下・後輩の育成は、一言でこうやりなさいと言える答えはありません。
なぜなら、部下・後輩はみなタイプが違うからです。
たまたま上司のやり方が上手くいったということはあるかも知れませんが、
それは偶然上手くいったと思ったほうがよさそうです。
部下育成の手法やノウハウなどについては、多くの書籍が出回っていますので、
大いに参考にされたらよいと思いますが、
実は書籍には、部下の人となりに応じたやり方は書いていません。
書こうと思ってもパターンが多すぎて書き表せないでしょうし、
クレームの対象になりかねないので、やはりか書けませんね。
じゃあ、どうしたらよいかということですが、
・ 部下の能力・経験・性格・適正・持ち味を緻密に分析する
→本人の行動パターンやライフサイクルを知ることが重要
・ 本人と話し合い目標(ハードルやバー)を設定する
→本人が設定するバー以上にも以下にもなりません
・ あとは上司が環境を整え、見守る
・ フォローとして客観的事実やデーターを提供し、部下に考えさせる
このような繰り返しではないかと思います。
このとき上司の成功体験を押し付けたり、部下育成のスキルに酔ってはいけません。
また、部下の成長は上司にあるのではなく、仕事そのものにあるということも
忘れないようにしてください。
次回は、「コーチング」についてです。