労務管理アウトソーシング事業部の後藤です。
昨年の11月頃から吉川栄治の「三国志」を読んでいます。
知人から面白いと聞いていたので、いつかは読みたいと思っていました。
今から1800年前の中国で、後漢の魏・呉・蜀の三国をめぐる戦乱の物語。これは面白いです。
何と言っても常に死と隣り合せの状況で、それぞれの目的を必死に果たそうとする人間心理が、ありのままに表現されているところが非常に魅力的で、三国志の世界に引き込まれています。
印象的な場面は、劉備玄徳(蜀の君主)の子が曹操(魏の君主)の大軍の中に置き去りにされている危機的な場面で、臣下の趙雲が一人で救出に向かい、ボロボロになって助け出して君主に届けたときの話です。
劉備は、子供を地面に投げ捨てて、「大事な臣下をこの子のために死なせるところだった」と言って趙雲を称え、趙雲が感激して「この君主のために命を捧げよう」と決意した場面です。(映画「レッドクリフ」では少し違うようです)
戦争の場面が多いのですが、“武力”以外にも “戦略・作戦”、“忠誠”、“裏切り”等、人間の「智」や「心」が大きく勝敗を分ける結果となる。
1800年前の話ですが、今の時代に置き換えてみてもいろいろな場面で通じるものがあると深く感じ、考えさせられています。
また、北方謙三の「三国志」は、歴史は同じでも登場人物の人物像が全く違っているとのことなので、是非読んでみたいと思っています。