こんにちは、岸です。
相も変わらず本の話題で恐縮です。
今週初めて小川糸さんの作品を読みました。
昨年の本屋大賞4位となった『ツバキ文具店』とその続編の『キラキラ共和国』の2冊。
鶴岡八幡宮から下る段葛(だんかずら)を軸に左右線対称に映る鎌倉の町が舞台の話。
小川さんの日本語が堪りません。
「ガラス戸に額や鼻を押しつけるようにして、夜が私を覗き込んでいる」
「考えていると、海の方から風が流れてくる。前髪がワルツを踊った」
ほのぼのしながらも、知らず知らず目に涙が滲む、いつまでも読んでいたい作品でした。
続編の方が良かったと思えるシリーズは珍しいかもしれません。
でも、そう思うのは最初の作品があったからこそ。
文具店を営む主人公は、もう一つの家業として代書屋を生業としています。
いろんなワケありのお客さんが代書を求めて訪れます。
そんな話です。
この作品、神社仏閣はもちろんですが「つるや」など実在する飲食店が登場します。
鎌倉に行きたい、と思わずにはおれません。