こんにちは、岸です。
当社では現在、「いい会社カード」なるものを作ろうとしています。
その参考になるかと思い、中小企業の経営者にも“信者”の多い稲盛和夫さんの著書を何冊か読み進めています。今は、『生き方』(サンマーク出版)です。
この本、サッカー選手の長友も影響を受けたそうです。彼の近著『上昇思考』にそんなことが書いてありました。
僕自身は、稲盛教の信者というわけではありませんが、
それでもこの本には、胸を焦がされ、腹に落ち、また(良い意味で)腰を砕かれるような内容が多く、のめり込むように読んでいます。
当たり前のことを愚直に行うことの大切さについて、あるいは、一日一日を「ど真剣」に生きることについて、何度も何度も書かれています。
できるようでできていないこと、それを言い訳せず、ど真剣に実行すること、その一日一日の積み重ねが思いもよらない大きな成果や自身の成長につながっていくんですね。
その他にも人として生きるヒントが多く書いてあるのですが、その中に、「自燃性」の話があります。
こんなくだりです。(P.106~107)
ものには3つのタイプがあります。
1) 火を近づけると燃え上がる可燃性のもの
2) 火を近づけても燃えない不燃性のもの
3) 自分で勝手に燃え上がる自燃性のもの
人間のタイプも同じで、周囲から何も言われなくても、自らカッカと燃え上がる人間がいる一方で、まわりからエネルギーを与えられても冷めきった態度を崩さず、少しも燃え上がらない不燃性の人間もいます。
能力は持っているのに、熱意や情熱に乏しい人と言ってもいいでしょう。こういうタイプの人は、せっかくの能力を活かせずに終わることが多いものです。
組織的に見ても、不燃性の人間は好ましいものではありません。自分だけが氷みたいに冷たいだけならともかく、ときにその冷たさが周囲の熱まで奪ってしまうことがあるからです。
物事をなすのは、自ら燃え上がり、さらに、そのエネルギーを周囲にも分け与えられる人間なのです。けっして、他人から言われて仕事をする、命令を待って初めて動き出すという人ではありません。言われる前に自分から率先してやりはじめ、周囲の人間の模範となる。そういう能動性や積極性に富んでいる人なのです。
と、こんな内容です。
はてさて、みなさんはこのうちどのタイプでしょうか?
あるいは、会社や職場の社員のみなさんはいかがでしょうか?
稲盛さんは、「不燃性の人間は会社にいてもらわなくてもけっこうだ」と、ハッキリ部下に言っていたそうです。
逆に言えば、自燃性の人間が多い会社は、まさしく「いい会社」なのかもしれません。
ちなみに、自燃性の人間になる早道は、自分の仕事をとことん好きになって、全力でそれに打ち込むことだそうです。
「自燃性」 という言葉、覚えておかれてはいかがでしょう。