こんにちは、岸です。 でらいとニュースの今月号でも紹介した本、
『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』 (竹田恒泰・著、PHP新書)
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-79429-7
この本には、現地の国の教科書に載っていながら、日本では教科書に載っていないどころか、その事実もあまり知られていない、誇れる日本人のエピソードがあふれています。
台湾で、旱魃(かんばつ)の危機にさらされる平野を改善するため、当時世界最大となるダム(烏山頭(うさんとう)ダム)の建設を計画し、実現させた技師、八田興一(はったよいち)氏の話
ウズベキスタンで、強制労働による、中央アジア最大のオペラ・バレエ劇場(ナヴォイ劇場)の建設工事を担当した、日本人抑留者の話
紀伊熊野灘で座礁し遭難した、オスマントルコ(トルコ)の軍艦エルトゥールル号の生存者を、夜を徹して救助し手当した地元住民たちの話 などなど・・・
冒頭の八田技師は、先の大戦中、乗っていた船が攻撃を受けて沈没し、56歳で亡くなられた。その妻も氏の後を追うようにして、烏山頭ダムの放水口に身を投じて命を絶った、との悲話も語られています。台湾の地元の方々はその妻が今も人柱となってダムを守っていると信じているそうです。台湾に親日感情が強いのは、八田技師の貢献が寄与するところが大きいようです。
同様に、ウズベキスタンやトルコでも日本に好意を寄せている国民が少なくないそうです。
こうした話を読んでいると、日本人であることをあらためて誇りに思います。
最近は、「もったいない」精神を典型とする日本人の精神や日本の良さが世界の人に伝えられ、海外でそうした習いを採り入れる動きが拡がっているようです。
その一方で、当の日本人自身に日本人らしさが失われつつあることに対して、本書は警告を鳴らします。
この本で、もう一度、日本人の原点を確認してみるのもよいかもしれません。
日本人としての自信と誇りを想い起こさせてくれると思います。
苦難の只中にある日本というチームが、復興に向けてひとつになるためにも。