組織人事コンサルティング事業部の東です。
名古屋高速の高架下には、自転車や原付バイクの駐輪場があります。
その駐輪場に、場所・時間帯によりますが、背中に「マナーアップ」とプリントされた蛍光色のウィンドブレーカーを着た、駐輪場監視員を見たことはありませんか?(多くはシニアの男性です)
ある平日の朝、私が熱田区某所の駐輪場のそばを通りがかったときのことです。
何気なく駐輪場を眺めていると、あるシニアの監視員が目に止まりました。
そのシニア監視員は、作業(駐輪された自転車の整頓)する様子もなく、折りたたみパイプイスに腰を掛けたまま、駐輪場の利用者に「あいさつ」をしているだけでした。
最初は、仕事をさぼっているのか、休憩中なのかと思いましたが、どうやらそうではないことに気づきました。
そのシニア監視員はニコニコしながら元気な声で、利用者へ「おはよう!」「ありがとう!いってらっしゃい」とあいさつをしていました。
(全員ではありませんでしたが)利用者の方もシニア監視員のあいさつに答えていました。
そして驚いたことに、あいさつを交わした利用者は、自転車や原付バイクをきちんと駐輪していきます。
(はみだしたり、ムダに間隔を空けることもなく、順番に詰めて)
もちろん監視員に見られているからという心理もあるでしょうが、私が感じた限り、面倒くさそうな表情ではなく、なかにはシニア監視員と楽しそうに話しながら自転車を駐輪して、駅へ歩いていきます。
なるほど、駐輪場を正しく利用するのもマナーですが、「あいさつ」もマナー。
「あいさつ」のチカラで、利用者に駐輪場を正しく利用してもらい、清々しい気分で送り出す。
ウィンドブレーカーに印刷された「マナーアップ」の文字。
このシニア監視員の仕事は、駐輪場の整頓ではなく「マナーアップ」だったんですね。